大学生4人で結成された「禁足地倶楽部」。その主たる活動は、心霊スポットの実地調査である。
「川崎市のとある廃ホテルに、霊が出る客室がある」という噂を聞いた4人は、真相を確かめるために噂の廃ホテル「ニューカワサキ」での調査を敢行する。果たして、噂は本当なのだろうか…?
シナリオご利用上の注意
①本シナリオは営利・非営利問わず、どなた様の上演も歓迎いたします。 上演の際に、作者に連絡や許諾の申請は不要です。 また、上演するプラットフォーム上でのクレジット表記等も不要です。
②本シナリオは皆様のアドリブや効果演出を歓迎いたします。 ただし、以下の点にはくれぐれもご注意をお願いいたします。
・大きくシナリオの内容を改変するアドリブはお控えください。
・本シナリオはシリーズ展開のため、他エピソードの内容を多分に含んだアドリブはお控えください。(ネタバレになるため)
・上記を逸脱しない限り、アドリブやキャストの選択は自由におまかせいたします。
登場人物
心理学を専攻している大学三年生。行動的で饒舌だが、怖がりな側面も。母親の不審死の謎を解き明かすため、禁足地倶楽部の活動を始めた。
李月と同じ大学に通う三年生。オカルトオタクで、いつもどこからかオカルト情報を仕入れてくる。根明な性格だが、ちょっとだけノリがうざい。
大学三年生。李月たちとは別の大学に通っている。李月とは中学からの友人。陸上競技の経験者で、フィジカルが強い。かなりの怖がりだが、なんとか堪えて調査に同行している。精神的に追い込まれると、口が悪くなる癖がある。
ミカと同じ大学に通う二年生。天然少女。『危険が迫ると笑ってしまう能力』を持っている。礼儀正しく優しい性格だが、結構な世間知らずでズレた言動を取ることがある。
シナリオ
いやー、おまたせしてスマソ。みなさんお早いですな。ひょっとして、僕に会えるのがそんなに待ち遠しかったのかな? なんちって。
よし、これで全員揃ったな。それじゃあ、禁足地倶楽部の定例会議を始めるとしよう。まずは禁足地倶楽部の活動内容の確認だが、我々は超常現象の発生が報告されている場所を調査し、特異的なロケーションにおける人間の意識変容(いしきへんよう)の要因やメカニズムを解明することが目的であり、そのための手段として…
李月さあ、それ、会議のたびに言ってるけど、要するに心霊スポット巡りでしょ。もう聞き飽きたから、さっさと本題に入ってよ。
(不満そうに咳払い)。えーでは、安土からの提案で諸々(もろもろ)すっ飛ばして本題に入るとして・・・今回の会議では、次に調査するフィールドを決めたいと思う。
僕は次の調査対象に、川崎市にあるホテル「ニューカワサキ」を提案します! 一年前に廃業した古いホテルなんだけど、そこには霊が出る客室があるってウワサでね。実際にホテルに忍び込んだ人の話では、自分以外には誰もいないはずなのに、何度も誰かの視線を感じたんだって。しかもこのホテル、昔から人が寄り付かないことで有名だったらしいよ。
気味の悪い話ね。でも、寺井の提案にしてはちょっと地味なんじゃない?
出来立てホヤホヤの心霊スポットだから、まだ体験談が少ないんだよね。でも、だからこそ、新鮮な心霊スポットの雰囲気を味わうことができるってわけ! いつまで建物が放置されるか分からないし、潜入できるうちに行ってみたいです!
まあ、川崎市なら移動も楽だしな。よし、次の調査対象はホテル「ニューカワサキ」に決定としよう。詳しい場所を教えてくれ。
川崎駅から少し北東に歩いて、堀之内町(ほりのうちちょう)にあるホテルだよ。
あのな。ラブホと言っても、俺たちは調査に行くのであって、別にやましい理由で行くわけじゃ・・・
今、やましい理由って言った⁉ あんた、何考えてんのよ!
ラブホに行くくらいで動揺するとは、ミカリンもまだまだ青いな。
うーん。よく分かりませんが、男女の逢瀬(おうせ)に使う場所ということでしょうか。
その認識で間違いないよ、笠原さん。必要十分な理解だ。
それじゃ、今週末はホテル「ニューカワサキ」で肝試しってことで。
心霊スポットのラブホか・・・。二重の要素で行きたくないなあ。
ーー 週末の夜。ホテルに向かって堀之内町を歩く一同
夜の歓楽街(かんらくがい)と聞いていたが、さすがに終電が過ぎると静かになるものだな。
目的地の「らぶほ」まで、あとどれくらい歩くのでしょうか?
こんな街中に心霊スポットがあるって、珍しいわよね?
そうでもないよ。むしろ、大勢の人間が生活を送り、日常的に様々な事件が起こる都市部にこそ、霊の出現は多くなるのが自然じゃないかな。こういう色恋沙汰(いろこいざた)の震源地みたいな場所は、特にね。愛憎(あいぞう)、悲喜(ひき)こもごも。アンビバレンスで強い思念は、その場に長く残り続けるものだから。
霊や残留思念(ざんりゅうしねん)の実在性はともかくとして、人には本能的に忌避感(きひかん)を覚える物事がいくつもある。穢(けが)れというやつだな。過去に起きた凄惨(せいさん)な事件や事故、背徳的(はいとくてき)な行為、そういったものに対する心理的負荷から、狐狸妖怪(こりようかい)や心霊を連想するのは、無理からぬ話だと思う。
うう、分からない言葉が十個くらい出てきて、頭がごちゃごちゃします。
へへーん。それほどでも。お、話をしているうちに、到着でございます!
笠原さんの能力は、霊能力と呼ばれるものとは異なるからな。危険が迫ると無意識に笑いが引き起こされ、その反応によって本人が危険を認識するというプロセスらしい。驚くべきは、その反応の精度が極めて正確であることだ。このメカニズムを解明するために、笠原さんが能力を発揮する瞬間を、もっと観測してみたいと思うのだが。
頑張らなくていいわよ。琴乃が笑うってことは、ヤバいってことなんだから。それで、どうやって中に入るの? 入口、閉まってるわよ。
あれ? ネットの情報では、施錠されてないって書いてあったんだけど・・・。あ、このホテル駐車場あるじゃん。てことは、そっちにもホテルへ通じる入口があるパターンだな。早速行ってみよう!
こういうとこって始めて入るけど、結構、部屋数もあるのね。
三階建て十六部屋の造りらしい。まずは、一階から見て回ろうか。
霊が出るとウワサの客室は、一体どの部屋なんでしょうな・・・
内装も営業時のまま残ってるんだね。まあ、建物が少し古いことを除けば、特に変わったところはないかな。
見てください! お風呂も広いですよ! こんなお部屋が、いくつもあるなんて、「らぶほ」というのはすごいところですね! きっとここに来る人たちは、みんなお金持ちだったんでしょうね。
なあ、李月よ。ことっちに現実を教えてあげた方がいいかな・・・
『人はみな無垢(むく)に生まれ、助言によって汚染される』・・・笠原さんの無垢を汚さぬように、余計な助言は控えるとしよう・・・
これで、一階は全部見たかな。この階には、ウワサの客室はなかったようね。
誰かの視線を感じるという話があったが、それらしいことも起きていないな。
うーむ。何かイベントが起きてくれないと、ホラー感が弱くて退屈ですな。
何言ってんのよ、寺井。このまま何事もなく終わるのが、一番平和に決まってるじゃな・・・ってわあああああ! (壁を思いっきり蹴る)
うわあ! い、いきなり壁を蹴るなよ、ミカ! びっくりするじゃないか!
なんだと⁉ ・・・落ち着け。ただの蛾(が)だ。少しデカめの。
ミカ先輩が蹴ったところ、大きなヒビが出来ていますね・・・
不法侵入の挙句(あげく)に建造物損壊(けんぞうぶつそんかい)・・・ミカリン、やってしまいましたな。
安土、落ち着け。今はとにかく、調査を進めるとしよう。階段を上がって、二階を調べに行くぞ。
よいしょと。こちらが、二階ですか。一階よりも部屋が多いんですね。
一階は四室で、あとは六室ずつだね。あれ? 二〇一号室は鍵がかかってる。これじゃ、部屋に入れないな。
致し方あるまい。普通は施錠されているのが当たり前なんだ。開いている部屋だけ調べていこう。
ワングレード上の部屋なんだろうね。部屋の設備も充実してるし。
さっきミカリンが壁を蹴ったとき、李月、ミカリンのこと「安土」じゃなくて「ミカ」って呼んだよね? これって、どういうことなのかなあ?
どういうことも何も。俺と安土は中学時代からの付き合いで、最初は名前で呼んでいた時期もあったから、そのときの癖が出ただけだ。
え! ミカ先輩と李月先輩、恋仲(こいなか)なんですか⁉
なんで急にそうなるのよ! 私たちは、まだ、そんな・・・
あり得ないだろう。俺と安土はただの友人、というより、今はともに活動する仲間だ。恋愛関係にあるなどというのは、寺井の酔狂(すいきょう)な邪推(じゃすい)に過ぎない。
・・・そう、よ。あたしたち、別にそういうのじゃないから。
くだらない話をする前に、寺井、この部屋で何か目ぼしいものは見つけたか?
え? いやあ、特にこれというものはありませんなあ。
まあ、肩透かしには慣れているさ。俺らの調査はいつもこんな感じだったろう。前回の、長野の遠征が例外だっただけで・・・
長野の話はしないで・・・。思い出しちゃうじゃない。
あれはヤバかったよねー。ことっちの能力も、ビンビンに反応してたし・・・
え、ええ。今、一瞬だけ、何か良くない感じがしたんです。すぐ、消えちゃいましたけど・・・
そんな、無茶な・・・あれ? 何だろう、この通知。知らないユーザーだ。
ちょっと待って。それ、あたしにも来てるんだけど・・・
このホテルのフロントじゃん! しかもこの感じ、今撮られた写真じゃないの⁉
待って、待って、待って。なんで、そんな写真が全員に送られて来てるわけ⁉
こ、これは・・・防犯カメラで撮った写真なんじゃないか? ほら、リアルタイムで映像データを送るタイプがあるだろ? そのデータが、何かしらの不具合で、俺たちの携帯に届いたとか・・・
見落としただけかもしれない。もう一度確認してみよう。
でも、ことっちが危険を感じたのは、一瞬だったって。
はい・・・。確かなことは私にも分かりませんが、今は良くない感じはありませんね。
安土、ここは笠原さんを信じろ。長野のときもそうしただろ?
大体さ、この写真見てよ。これ、人の目線の高さで撮影されてるじゃん。こんな不自然な画角(がかく)で映る場所に、防犯カメラなんて置かないよ。
なら、この写真はどこから、何が撮影したというんだ?
霊、とか? でも、霊が出るのは、客室だってウワサのはずなんだけど・・・
今、さっきと同じ良くない感じがしました。いえ、さっきよりも、もっと良くない感じが・・・
廊下の写真・・・。あ、ここに映ってるの、二〇一号室のドアだ。
あ、ちょっと待って。これ、変だよ。なんでこの写真、二〇一号室のドアが開いて映ってるん? 二〇一号室って、鍵かかってたはずじゃん!
まさか・・・。ということは、二〇一号室が、ウワサの・・・。いや、この写真が、今撮影されたものだと決まったわけではない! 確かめて来る!
(走りながら)あの写真が霊から送られて来たものだなんて、ありえない。そんなことが現実であっては、いけないんだ・・・。だから、この目でその正体を・・・! (二階にあがり、止まる)・・・そんな、嘘だろ・・・?
(走って追い付く)ぜえぜえ。李月! 急に走らんでよ・・・
映紀・・・二階で開いたのは、二〇六号室だけだよな?
だったら・・・どうしてこの階のドアが全部開けられているんだ⁉
あり得ないよ! だって、このホテル一か所しか階段ないし、誰かがこれをやったっていうなら、絶対に僕らとすれ違ってないとおかしいじゃん!
じゃあ、これは心霊現象だと言うのか・・・? いや、違う。この現象を説明する手掛かりが、必ずどこかにあるはずだ。科学的に説明づけられる、何かが・・・
あはははは。みなさん、あんまり上に行かないでください。まだ、良くない感じがします。
あたし、もうここに居たくない・・・。ねえ、帰ろうよ、李月。
あはは、上はダメです! ふふ、この上が、一番良くないんですよ!
李月、ことっちの能力は正確だって言ってたよね。ここは退却した方が・・・
帰りたければ、先に帰っていてくれ。俺は、一人でも行く。
俺はここで降りるわけにはいかないんだ! ここで降りたら、オカルトを認めるようなものじゃないか。オカルトが本当だというなら・・・母さんは、俺に殺されたことになる・・・そんなことが、あっていいわけが・・・
ははは、はは・・・(笑い止んで)あれ? さっきまでの良くない感じが、なくなりました・・・
分かりません。でも、今はこの上も大丈夫みたいです。
笠原さんが危険を感じない今のうちに、調査を済ませてしまいたい。どのみち、俺は三階を調べずに帰るつもりはない。
李月・・・。いいわよ、連いていくわよ。その代わり、また焼肉奢(おご)らせてやるんだから!
ダメだな。鍵のかかっているドアばかりだ。ほかに、調べられるところは・・・
(小声)ねえ、ミカリン。さっき李月が言ってた、「母さんは俺に殺されたことになる」って、どういうこと?
李月のお母さんはね、李月が中学生の頃に亡くなったの。とても優しくて、素敵な人だった。だけど、あるときから急に人が変わって、李月に暴言を吐くようになったの。「お前が私を死に追いやる」って。何かに怯(おび)えるような眼をしながら、亡くなるまで、毎日ずっと・・・
なるほど。オカルトが現実であり得るなら、母上(ははうえ)の言葉も真実である可能性が出てきてしまう。李月が調査にこだわるのは、それを否定したいからってことね。納得しますた。
もうこれ以上、調べられる場所なんてないわよ。今度こそ引き上げましょ?
ダメだ! 俺たちは、まだ何の手掛かりも得られていない。謎の写真の正体も、ウワサの客室がどの部屋なのかも。それを確かめるまでは・・・!
だったら、日を改めて調べに来ればいいじゃない。とにかく、今日はもう帰るの!
お、おい! 引っ張るなよ・・・あっ。(懐中電灯を落とす)
全くもう。二人でいちゃつくのはいいけど、懐中電灯は落とさず持っててよね。今、拾ってあげるか・・・ら・・・
・・・今、気づいたんだけどさ・・・この床、変なシミが付いている・・・
え・・・? ⁉(息をのむ) なんなのよ、このシミ・・・
これは・・・足跡か・・・それも、床中に、びっしりと!
あはははははは! また、良くない感じがします! それも、この近くで!
俺たちの後ろ姿が映って・・・つまり撮影場所は、階段の降り口・・・
僕、思ったんだけどさ・・・このホテルに、ウワサの客室なんて存在しないんじゃないかな・・・
ことっちが危険を感じたり感じなくなったりするのは、霊の場所が移動しているからで・・・つまり、霊はこのホテル中を徘徊(はいかい)しているんだ・・・
写真の正体は・・・多分、徘徊している霊の視線そのものなんだよ・・・
だって、さ・・・。さっきから送られてくる写真、だんだん僕らに近づいて来てる!
来ないで、来ないで、来ないで・・・こっちに来るなあああ!
あはははは! はは、あははは、ははは・・・・・・(笑い止んで)あれ? また、良くない感じがなくなりました・・・
また、霊が移動したってこと? 僕らからは離れたところに。
はは、あははははははは! みなさん、早くここから、出ましょう! あは、ははは・・・すごく良くない感じがします! 一つじゃない! いくつも、いくつも!
す、すごい数の写真・・・これ、全部僕らが映ってる! しかも、あちこちの視点から!
そ、そんなのもうどうだっていい! さっさと出口まで走れ! 走れ!
よし出口だ! ・・・ちょ、これ、開かない! 開かないよ!
あはははは! 良くないものが、連いて来ています! 早く、外に出ないと・・・
ミカ! さっきお前がヒビを入れた壁だ! あそこを蹴破れれば・・・! 頼めるか⁉
正気⁉ いや、もうやるしかないか・・・(息を吸い込んで)おらああああ!(壁を蹴る) クソ! ダメか!
でも、ヒビが大きくなってる! イケそうだよ、これ!
あはははははははは! もう、すぐ後ろまで来てます!
もう一度、今度は、全力を込める・・・! はあっ‼(壁を蹴破る) や、やった・・・!
あたし、携帯替えることにするわ。あの時の写真は全部消したけど、やっぱりまだ気持ち悪いもん。
それがいいと思うよ。さすがの僕でも残して置くのをためらうくらいだし。特に、最後の一枚はね・・・
外に出た私たちに向かって伸びる無数の腕・・・。とても、良くない写真だと思います。
霊が徘徊しているとか、そんなレベルじゃなかったね。あそこは、きっと霊のたまり場なんだろうな。
どうして、あんなにたくさんの霊がいたの・・・? あそこで昔事件があったとか?
調べてみた限り、そんな曰(いわ)くはゼロだったよ。多分、あのホテルは「そういう場所」だったってことなんだと思う。あの霊たちは特別なゆかりがあるわけじゃなく、ただあの場所に居た。そして、生きている人間に対して、何か、良くないことをする。だから、あそこには人が寄り付かないんだ。
はっきりしないことばかりね。でも、霊にとっては、それが自然なことなのかもしれないわね。
(小声で)霊は実在する? いや、まさか・・・あれは、意識変容での体験で・・・でも、それでは写真の説明が・・・念写(ねんしゃ)? 超心理学では、人間の意思は物理的で生物的だとする考え方もあるが、科学的な根拠は何も・・・
李月、相当参ってるみたいだね。まあ、オカルトを否定する根拠どころか、むしろ肯定する証拠ばかり揃っちゃったからなあ。
あたし、李月のために何もしてあげられてない・・・。お母さんを亡くしてから、ずっと辛そうにしている李月を見て、私が支えてあげるんだって決めたのに・・・
・・・ミカリンってさ、やっぱり李月のこと、好きでしょ?
いやあ、今の「支えてあげる」発言といい、普段の雰囲気といい、恋してないって思う方が変でしょー?
ミカ先輩、どうなんですか⁉ 李月先輩のこと、好きなんですか⁉
好き、だけど・・・友達としてよ! 友達として! こ、この話はもうおしまい!
すまん、みんな。少しは気分が良くなって・・・なんだ、ずいぶん騒がしいな。
どうした安土? 俺に何か言いたいことでもあるのか?
否定の反復は嘘をついている挙動(きょどう)だ。遠慮はいい。言いたいことがあるなら、言ってくれ。
だから、なんにもないって言ってるだろうが! この馬鹿!
(叩かれて)ぐはあ! こ、こんな理不尽が許されて良いのか・・・
むむむむ。二人の関係が進展するのには、もう少し時間がかかりそうですなあ。
それなら、お二人で「らぶほ」に行くというのはどうでしょう!
(ミカに叩かれながら)痛い、痛いって! 二人とも、見てないで安土を止めてくれよ! ああ、もう! 今だけは神も仏も信じるから、誰か俺を助けてくれえ!
禁足地倶楽部第二話 ホテル「ニューカワサキ」の噂 完